ブックタイトルSDガイドブック2015

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SDガイドブック2015

 SD(Staff Development)は、大学職員の能力を高めていくための取組みです。中央教育審議会の「学士課程教育の構築に向けて(答申)」(2008 年12 月24 日)の用語解説では次のように説明されています。 SD の対象は事務職員や技術職員等の「教員外職員」です。その資質向上の範囲は、管理運営業務だけでなく、教育や研究支援など職員が担当する幅広い業務を含み、これらの遂行能力を高めるための組織的取組みをSD と称しています。さらにSD は大学教員の教育能力開発のための組織的取組みであるFD(Faculty Development)とは区別された、大学職員の能力開発活動を指しています。 少子高齢化やグローバル化などの進展に伴い、急激に変化する社会の知識基盤を支える大学に対して、社会や市民からの期待がますます大きくなってきています。一方で、この期待を反映して、大学のあり様に対して厳しい評価の目も向けられるようになり、大学の機能再構築を目的とした大学改革の重要性が増してきています。 先に紹介した中央教育審議会「学士課程教育の構築に向けて( 答申)」(2008年) では、「大学職員の職能開発」の章を位置づけ、大学を支える職員人材に求められる多様な専門的・汎用的職能について整理するとともに、現状では大学改革を推進する職員が質量ともに不足している点に憂慮し、SD 環境整備の重要性について強調しています。 このように、大学改革を推進するうえで、職員の果たすべき役割は従前と比較して極めて大きくなり、その職能開発が急務となっています。 SD は仕事を通じて行われる能力開発としてのOJT(On the Job Training)と仕事を離れて行なうOff JT(Off thejob Training) に分かれています。 さらに、Off JT に関する取組みは、大学院教育、各種団体が行う研修、個別大学による研修に3 種類に大別されます。その内容は、高等教育情勢や大学経営、組織運営等に関するものや財務・教務・学生支援などの業務別の知識修得に関わるもの、職業人の汎用的技能(コミュニケーション、企画力など)や特定スキルに関わるもの(ICT、語学など)等、多岐にわたっています。近年では、講義傾聴型の研修企画に加えて、受講者・講演者との間で双方向的に取り組む演習や文書や口頭による発表、課題解決型ワークなど新たな形態のものも増えてきています。【「学士課程教育の構築に向けて」(答申)の用語解説】SD とは、事務職員や技術職員など職員を対象とした、管理運営や教育・研究支援までを含めた資質向上のための組織的な取組を指す。『スタッフ』に教員を含み、FD を包含する意味としてSD を用いる場合(イギリスの例)もあるが、ここでは、FD と区別し、職員の能力開発に限定してSD の語を用いている。