2014年度

事業概要

教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取組として、大学コンソーシアム京都では設立間もない1995年より加盟大学と共に京都地域におけるFD活動を推進しています。

新任教員FD合同研修プログラムは、大学教員として必要な知識・スキルを身につけていただくことを目的とした、国立教育政策研究所が提唱する「新任教員のための基準枠組」に準拠した研修プログラムです。

開催概要

日 時
プログラムA
2014年9月6日(土)13:00〜18:00
2014年9月7日(日)10:00〜17:00

プログラムB
2015年3月7日(土)13:00〜17:00
2015年3月8日(日) 9:30〜17:00

会 場
キャンパスプラザ京都
対 象
大学コンソーシアム京都加盟大学・短期大学に赴任して数年以内の教員
※対象範囲は各加盟校の任意とします。
主 催
公益財団法人 大学コンソーシアム京都
内 容
新任教員FD合同研修プログラムA チラシ【詳細はこちらから】
新任教員FD合同研修プログラムB チラシ【詳細はこちらから】

<プログラムA>

時間 内容
1日目
13:00~18:00
1.FD、大学教員のキャリア開発
講 師:松本 真治(佛教大学 教授)
2.授業デザインのための基礎知識・ワークショップ
講 師:安岡 高志(立命館大学 教授)
2日目
10:00~16:30
3.学習支援・特別支援のための基礎知識・ワークショップ
講 師:村田 淳(京都大学 障害学生支援ルーム 助教)
4.学習者中心の授業運営の基礎知識・ワークショップ
講 師:篠原 正典(佛教大学 副学長・教授) 

<プログラムB>

時間 内容
1日目
13:00 ~17:00
1.大学のまち・学生のまち京都
講 師:山本 美奈(大学コンソーシアム京都 副事務局長)
2.成績評価のためのワークショップ
講 師:若松 正志(京都産業大学 教授)
2日目
9:30 ~17:00
3.授業設計のためのワークショップ
講 師:川面 きよ(大学コンソーシアム京都 専門研究員)
4.授業実践ワークショップ

実施報告

大​学​コ​ン​ソ​ー​シ​ア​ム​京​都​主​催​:​新​任​教​員​F​D​合​同​研​修​≪​プ​ロ​グ​ラ​ム​A​≫

■新任教員FD合同研修≪​プ​ロ​グ​ラ​ム​A​≫ 実施レポート

大学コンソーシアム京都では9月6日(土)、7日(日)の2日間にわたって「2014年度新任教員FD合同研修≪プログラムA≫」を実施いたしました。
本研修は加盟大学が連携して新任教員へ研修を行うことによって教育活動面をサポートすることを目的とし、併せて大学の枠を超えた交流の場とすべく、国立教育政策研究所の「新任教員研修の基準枠組」に基づいてプログラムを組み、毎年実施されています。9月実施のプログラムA、3月実施のプログラムBの両方を受講された参加者へは修了証が授与されます。

今回は、8大学から12名の参加者を迎えました。

■研修1日目

研修は佛教大学の松本真治先生の「FD・大学教員のキャリア開発」の講義から始まりました。

松本先生が海外視察に参加したイギリスのFDと比較して、FDの始まりとその後の経過、そして現在の状況を解説していただきました。
そして講義の最後に、研修に参加する意義は新しい情報を得るだけではなく、人脈を広げたり、将来自分が講師となる、あるいは後輩を指導するようになる為でもあると述べられ、後につづくアイスブレイクや他講義をさらに盛り上げることとなったように感じました。

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アイスブレイクと休憩をはさみ、第2講義は立命館大学の安岡高志先生の「授業デザインのための基礎知識・ワークショップ」でした。

安岡先生の普段の授業に倣い、「起立!礼!」から始まりました。会場の空気がぴしりとひきしまったように感じられました。
講義は主にシラバスについて展開され、シラバスの役割やシラバスを活用するための授業の仕方や教師像などについて語られました。講義中も積極的に質問があがり、参加者の先生方の熱心な様子がうかがえました。
続くワークショップは、参加者の先生方がご自身のシラバスを使用し、授業の到達目標を見直してシラバスを改善、その内容を発表するというものでした。
そして、「起立!礼!」。研修の1日目が終了しました。

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■研修2日目

研修2日目は、京都大学障害学生支援ルームの村田淳先生の講義、「学習支援・特別支援のための基礎知識・ワークショップ」で幕を開けました。

そもそも障害とは何かということから、大学における障害のある学生のお話をしていただき、今回は発達障害のある学生について詳しく解説していただきました。京都大学での事例を基に、支援のタイミングや支援方法などを説明していただきました。
また情報伝達ゲームを通して、発達障害のある学生とのコミュニケーションの取り方を解説していただきました。参加者の先生方もゲームを通じて構造的な説明の仕方や発達障害のある学生がどのように物事を考えているか、「自分にとっての当たり前が相手にとっても当たり前である」と決めつけない、といったことを楽しく学ばれていました。

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お昼休憩をはさんで、2日間の最終講義である「学習者中心の授業運営のための基礎知識・ワークショップ」が佛教大学の篠原正典先生によって行われました。

「マイケル・サンデル先生の授業は学習者中心であるか、そうでないか」という問いにより、参加者の先生方の意見を求めながらの講義が始まりました。学生中心の授業とするには「何」を教えるよりも、「なぜ」を教える授業をし、学生の知的好奇心を刺激するよう、具体的な事例を提示することが大切であると教えていただきました。実際に篠原先生がされている授業や、それに対する学生の意見なども紹介していただきました。
ワークショップでは参加者の先生方もご自身のシラバスを見直して、学生主体の授業にするにはどこを変えたらよいかを、他の先生方と話し合われていました。

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最後に2日間の研修のまとめとして、参加者が一言ずつ本研修での気づきをふせんに書き出し、グループテーブル内でシェアしたのち、ホワイトボードに貼り出して参加者全員で共有しました。

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研修終了後、2日間の全日程に参加していただいた10名の先生方に参加証が贈られました。

大​学​コ​ン​ソ​ー​シ​ア​ム​京​都​主​催​:新任教員FD合同研修≪プログラムB≫

■新任教員FD合同研修≪プログラムB≫ 実施レポート

大学コンソーシアム京都では2015年3月7日・8日に「2014年度新任教員FD合同研修≪プログラムB≫」を実施いたしました。本研修は、京都地域の大学が連携して新任教員へ研修を行うことにより、新任教員の教育活動面をサポートすることを目的として、FD企画研究委員会とFD研修運営チームによって企画しています。また研修会は参加者同士が自由に話す機会が多いことから、新任教員の新たなネットワーク作りの場ともなっています。今回は3大学から6名の教員の方々に御参加いただきました。

■研修1日目

研修は「アイスブレイク」によって、楽しい雰囲気で始まりました。
“もうすぐ新学期。来年度、新しく挑戦しよう(したい)と思っていることはありますか?”
を題目に、自己紹介を兼ねて参加者同士交流を深めました。

アイスブレイクが終わり、当財団の山本美奈副事務局長による「京都の大学・大学のまち京都」の講義から、「京都で学ぶ」をテーマにした連続講座を考えるグループワークを行いました。グループワークでの会話は終始途切れることなく弾んでいました。また「授業を意欲的に取り組んでくれない学生が多い」など、授業の進め方に悩む参加者に、グループのファシリテーターを務めるFD委員がアドバイスをする様子なども見られました。

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休憩をはさんで、「成績評価のためのワークショップ」が行われました。京都産業大学の若松正志先生より成績評価の説明や成績をつける方法などの講義を受け、その後グループに分かれお互いのシラバスの検証を行い、1日目の研修は終了しました。

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■研修2日目

2日目は前日の振り返りから始まり「授業設計のための基礎知識を学ぶワークショップ」を行いました。授業設計の際に活用できる代表的な発想法がいくつか紹介され、その中から「マンダラート」を使い“学生にとって良い授業の条件とは”を題材にグループワークを行いました。
参加者の意見は尽きることなく、学生が学びやすい環境にするために必要な事柄を挙げていきました。

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その後、個人ワークに移行し、午後の授業実践ワークショップとして行う模擬授業の設計を約一時間かけて行いました。

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午後は「授業実践ワークショップ」として参加者が1人15分の模擬授業を行い、フィードバックを行うとともに、ベスト授業を選出しました。受講者の視点での感想やアドバイスを出し合ったり、模擬授業を行っての感想や反省点を発言することで、今後の課題を発見できたようです。

研修の最後に、2014年9月に実施した、新任教員FD合同研修≪プログラムA≫に引き続き今回の≪プログラムB≫に参加され、全ての課程を終えられた3名の参加者へ修了証が授与されました。

お問い合わせ先

公益財団法人 大学コンソーシアム京都 FD事業 担当
TEL 075-353-9163 FAX 075-353-9101
〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下るキャンパスプラザ京都内
※窓口受付時間:火~土曜9:00~17:00(年末年始を除く)

事業内容について

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