事業概要
教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取組として、大学コンソーシアム京都では設立間もない1995年より加盟大学と共に京都地域におけるFD活動を推進しています。
新任教員FD合同研修プログラムは、大学教員として必要な知識・スキルを身につけていただくことを目的とした、国立教育政策研究所が提唱する「新任教員のための基準枠組」に準拠した研修プログラムです。
2015年度より参加対象を加盟校の非常勤教員へも拡大いたしました。
また、プログラム名に“新任教員”を掲げてはいますが、あらゆるキャリアステージの教員に有用なプログラムであることから勤務年数に制限を設けておりません。
2日間の開催のうち1日のみのご参加も可能です。
開催概要
2016年度 新任教員FD合同研修プログラム
プログラムA
- 日 程
- 2016年9月17日(土)13:00〜18:00
2016年9月18日(日)10:00〜16:30
プログラムB
- 日 程
- 2017年3月11日(土)13:00〜17:00
2017年3月12日(日)9:30〜17:00
- 会 場
- キャンパスプラザ京都【アクセス】
- 対 象
- 大学コンソーシアム京都加盟大学・短期大学に勤務する教員
※常勤・非常勤、また勤務年数は問いません - 主 催
- 公益財団法人 大学コンソーシアム京都
- 内 容
- 新任教員FD合同研修プログラムA チラシ【詳細はこちらから】
新任教員FD合同研修プログラムB チラシ【詳細はこちらから】
<プログラムA>
時間 | 内容 |
1日目 13:00~18:00 |
1.FD・大学教員のキャリア開発 講師:耳野 健二 氏(京都産業大学 教授) |
2.学習支援・特別支援のための基礎知識・ワークショップ 講師:村田 淳 氏(京都大学 障害学生支援ルーム 助教) |
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2日目 10:00~16:30 |
3.授業デザインのための基礎知識・ワークショップ 講師:安岡 高志 氏(立命館大学 教授) |
4.学習者中心の授業運営のための基礎知識・ワークショップ 講師:三保 紀裕 氏(京都学園大学 准教授) |
<プログラムB>
時間 | 内容 |
1日目 13:00~17:00 |
1.京都の大学・大学のまち京都 講師:栗田 洋 氏(大学コンソーシアム京都 副事務局長) |
2.成績評価のためのワークショップ 圓月 勝博 氏(同志社大学 文学部 教授) |
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2日目 9:30~17:00 |
3.授業設計のためのワークショップ 4.授業実践ワークショップ 講師:阿部 一晴 氏 (京都光華女子大学 キャリア形成学部 教授) |
実施報告
大学コンソーシアム京都主催:新任教員FD合同研修≪プログラムA≫
■新任教員FD合同研修≪プログラムA≫ 実施レポート
大学コンソーシアム京都では9月17日(土)、18日(日)の2日間にわたって「2016年度新任教員FD合同研修≪プログラムA≫」を実施した。
本研修は加盟大学が連携して新任教員へ研修を行うことによって教育活動面をサポートすることを目的とし、併せて大学の枠を越えた交流の場とすべく、国立教育政策研究所の「新任教員研修の基準枠組」に基づいてプログラムを組み、毎年本財団FD企画研究委員会が企画・運営している。9月実施のプログラムA、3月実施のプログラムBの両方を受講された参加者に修了証を授与する。
今回は、7大学から18名の参加者を迎えた。
■研修1日目
研修1日目は「FD・大学教員のキャリア開発」からスタートし、FD企画研究委員会ミクロチームリーダーの京都産業大学 耳野健二氏より講義がなされた。FDとは?といった視点から、中教審答申をはじめとした昨今の高等教育動向の説明があり、最後に授業における意欲、自主性、授業の活性化の課題や、各種授業技法の紹介がなされた。
その後のグループディスカッションでは、「多様な学生への対応」、「授業運営方法」、「学生の動機づけ」、「専門外の担当授業について」、「主体的な学び(アクティブ・ラーニング)」のテーマごとに5つのグループに分かれ、議論が行われた。
休憩をはさみ、最終講義である京都大学障害学生支援ルームの村田淳氏の講義「授業デザインの基礎知識・ワークショップ」が行われた。
大学における障害学生支援の現状、発達障害のある学生の把握と支援、コミュニケーションを考えるという内容で進められた。ワークショップでは参加者が2人組になり1人に図形を描いた紙を渡し、その図形を言葉のみで伝え、もう1人が聞いた言葉のみで図形を描くというものであった。図形を描くに当たり、構図といった目安を先に教えるなど、相手にいかにわかりやすく伝えるのか、コミュニケーションの大切さを肌で感じてもらった。
■研修2日目
研修2日目は、立命館大学 安岡高志氏の講義「授業デザインのための基礎知識」で幕を開けた。-単位制度における小道具としてのシラバス・人材育成像に対するシラバス-と題され、単に自身の授業だけではなく、学部として見た場合のディプロマポリシーにおけるカリキュラム・マップなども紹介された。ワークショップでは実際に自身で作成したシラバスを「到達目標」「成績評価方法」といった視点で見直し、適切に書き直す作業がなされた。
午後からは京都学園大学 三保紀裕氏の講義「学習者中心の授業運営のための基礎知識・ワークショップ」が行われた。学習者が自ら学ぶことが求められ、その方法としてアクティブ・ラーニングがあることを説明し、その実施方法やポイント、クリッカー、反転学習、PBL型授業等の技法について紹介された。ワークショップでは、アクティブ・ラーニングを取り入れた授業設計を行った。
研修の最後に、2016年3月に実施した新任教員FD合同研修≪プログラムB≫に引き続き、今回の≪プログラムA≫に参加され、すべての課程を終えた1名の参加者に修了証が、また今回2日間の全日程に参加した9名に参加証が授与された。
■新任教員FD合同研修≪プログラムB≫ 実施レポート
大学コンソーシアム京都では3月11日(土)、12日(日)の2日間にわたって「2016年度新任教員FD合同研修≪プログラムB≫」を実施した。
今回は、6大学から13名の参加者を迎えた。
■研修1日目
研修はFD企画研究委員会の池坊短期大学 長谷川紘子氏が司会を務める「アイスブレイク」から始まった。自己紹介も兼ねて、“名前deパズル”というアイスブレイクを行った。受講生は最初、緊張した様子であったが、アイスブレイクを通して笑顔で話をするなど、和やかな雰囲気となった。
アイスブレイクが終わり、当財団副事務局長の栗田洋氏による「京都の大学・大学のまち京都」の講義後、グループディスカッションが行われた。ワークシートを使い自身の所属大学や出身大学の建学の精神や教育理念、学生の気質などについて紹介し合い理解を深めた。
休憩をはさんで、同志社大学の圓月勝博氏による「授業デザインのための基礎知識」の講義が行われた。“よい成績評価って何?”をテーマに、成績評価の説明や学力のことについてスポーツやコンクールの評価方法などの具体的な例を挙げ、成績評価や学力についてお話いただいた。
■研修2日目
2日目は、前日の振り返りから始まり、「授業設計のためのワークショップ」の講師である京都光華女子大学 阿部一晴氏によって行われた。マンダラートの使い方を学び、実際にシートを使ってマンダラートを体験し、グループに分かれて「学生にとって良い授業とは何か」についてワークを行った。
午後は、「授業実践」として参加者が1人15分の模擬授業を行った。発表者は、自分の設計した内容に基づいた授業を行い、聞き手は模擬授業の良かった点についてのコメントを行った。この方法を採用した理由としては、教員同士がお互いの授業を褒め合う機会があまりないこともあり、批判ではなく褒めることによって、自分の授業の良い点を気づいていただくためである。さらに、アドバイスを出し合ったりすることで、課題やその解決方法が発見できている様子であった。
その後、ベスト授業が選出され、その選出理由や評価について報告がなされた。
研修の最後に、新任教員FD合同研修≪プログラムA≫に引き続き、今回の≪プログラムB≫に参加され、全ての課程を終えられた3名の参加者に修了証が、また今回2日間の全日程に参加した5名に参加証が授与された。
お問い合わせ先
公益財団法人 大学コンソーシアム京都 FD事業 担当
TEL 075-353-9163 FAX 075-353-9101
〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下るキャンパスプラザ京都内
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