2015年度


事業概要

高校・大学間の連携・接続教育問題における「国内動向の情報共有と京都における取り組みの情報発信」を目的としてフォーラムを実施しています。

開催概要 

第13回高大連携教育フォーラム

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日 程 2015年12月4日(金) 9:30~17:15
会 場 キャンパスプラザ京都
テーマ アクティブ・ラーニングへの模索~「教える」と「学ぶ」とのリンクを考える~
主 催 京都高大連携研究協議会(京都府教育委員会/京都市教育委員会/京都府私立中学高等学校連合会/京都商工会議所/公益財団法人 大学コンソーシアム京都)
定 員 趣旨説明・特別講演・実践事例紹介・ディスカッション 200名(先着順)
分科会1.2.3.4 各30名(先着順)
申し込み受付 2015年9月24日(木)9:00~10月31日(土)17:00
参加費 京都府内の高等学校・大学関係者 1,000円
上記以外の方(京都府内の企業参加者含む) 2,000円

 


第13回高大連携フォーラム リーフレット PDF 


 

(第1部)9:30~14:45 基調報告・特別講演・実践事例紹介

総合司会:山本 以和子 氏(京都工芸繊維大学教育研究基盤機構系 准教授/大学コンソーシアム京都高大連携推進室コーディネーター)

開会挨拶
9:30~9:35
北村 聡 氏(京都外大西高等学校長/京都高大連携研究協議会運営委員長)
主旨説明
9:35~9:45
椋本 洋 氏(立命館大学産業社会学部講師/大学コンソーシアム京都高大連携推進室アドバイザー)
特別講演
9:45~10:35
テーマ:「教える」から「学ぶ」への転換 ―高大接続教育におけるICEモデルを活用したアクティブ・ラーニングの実践と評価―
講演者:土持 ゲーリー 法一 氏(帝京大学高等教育開発センター長)
現在、高等学校や大学において様々な形のアクティブ・ラーニング(以下「AL」)が導入されているが、生徒や学生が主体的に考える力を育成することが重要であり、そのためには従来の「学習」から「学修」、つまり、教員が何を教えたかではなく生徒・学生が何を学んだかに重点をおいた教授法と学習観への転換が必要となる。また、AL における最大の課題は評価であり、現在、日本ではルーブリックによる評価が注目されているが、その評価基準に曖昧さを感じた方も多いのではないだろうか。生徒の学びの質を高める評価とは何なのか。カナダで注目されている新たな学習・評価方法である「ICE(基礎知識・学びのつながり・知の応用)モデル」を中心に、AL の実践方法や効果の測定について考えてみたい。
実践事例紹介
(高校)
10:45~11:45
テーマ:誰も教えてくれないアクティブ・ラーニング導入の課題 ~嵯峨野・堀川の暗中模索~
報告者:京都府立嵯峨野高等学校 神脇 順子 (英語)/小林 孝由 教諭(地歴・公民)
    京都市立堀川高等学校 飯澤 功 教諭(理科)/橋本 麻衣 講師(国語)
アクティブ・ラーニング(以下「AL」)の導入を校内で推進するにあたり、教員の研修・教員間での意識共有、そして生徒のAL型学習への意識づけなど多くの課題が存在する。
これまで嵯峨野高校・堀川高校では生徒の中にある「学びたい」という思いを発現させるためのカリキュラム・体制・授業内容の構築・実践をすすめてきた。
本報告では、両校でこれらの構築・実践に関わってきた教員と、両校のカリキュラムの下で、生徒にアクティブな学習を促すような授業を展開していこうとしている若手教員が、AL導入に向けて解決が必要な課題について報告・議論する。
実践事例紹介
(大学)
11:45~12:15
テーマ:生徒・学生の「学びの同伴者」としての教員の役割
報告者:筒井 洋一 氏(京都精華大学人文学部 教授/大学コンソーシアム京都高大連携推進室コーディネーター)
アクティブ・ラーニング(以下「AL」)は、生徒や学生の能力の違いによって(たとえば、進学校か否か)実施できる学校・大学とそうでない学校・大学があると受けとめられることが多い。しかし、ALは、生徒・学生側の問題ではなく、むしろ教員がこれまでの教え方のマインドセットをどのように転換するのかが問われている。生徒・学生の「学びの同伴者」への転換の一つの試みとして、学外ボランティアと一緒に授業を創る事例から考える。
【休憩】12:15~13:15
ディスカッション
13:15~14:45
登壇者:京都府立洛東高等学校 西川 昌能 教諭(理科)
    京都市立日吉ケ丘高等学校 片山 雄一郎 教諭(理科)
    京都府立嵯峨野高等学校 小林 孝由 教諭(地歴・公民)
    京都市立堀川高等学校 橋本 麻衣 講師(国語)
コメンテーター:土持 ゲーリー 法一 氏・筒井 洋一 氏
コーディネーター:内村 浩 氏(京都工芸繊維大学教育研究基盤機構系 教授/大学コンソーシアム京都高大連携推進室長)
アクティブ・ラーニングに取り組む他の高校も交えて、高校現場における実践状況や今後の課題を共有し、目指すべき方向性等について議論を深めます。

(第2部)15:15~17:15 分科会

第1分科会
【表現技法】
テーマ:アクティブ・ラーニングの評価方法-学習者による自己評価システムの提案-
報告者1:大木 誠一(前・神戸国際大学附属高等学校 教諭)
報告者2兼コーディネーター:筒井 洋一(京都精華大学人文学部 教授/大学コンソーシアム京都高大連携推進室コーディネーター)
 アクティブ・ラーニングという学生の主体性を促す授業実践が大学で求められ、さらに高大連携のキーワードとして使われるようになっている。一方で、学生が能動的に活動するだけでは、必ずしも「深い学び」を実現できない。
 そのなかで、アクティブ・ラーニングにおける評価方法として、学生自身にとって、「学びのための評価」又は「学びとして評価」を取り入れる必要性が強調されている。PISA2015問題解決の枠組みは、協働的な状況における個人の問題解決スキルを評価しようとしている。このワークショップでは、簡単な解説の後、参加者が実際にPISA2015を利用した評価を体験し、参加者自身の授業との関連性についてワークをおこないながら考える。ここでは、グループワーク内の活動にどれだけ深くかつ戦略的に取り組んでいるかを学生によって振り返る機会(形成的評価)として、PISA2015問題解決の枠組みを利用するやり方を、参加者とともに実践し意見交換することを目指す。
第2分科会
【数  学】
テーマ:アクティブ・ラーニング(主体的・協働的な学び)の推進 —京都数学グランプリ—
報告者1兼コーディネーター:水口 博史(京都府教育庁指導部高校教育課 指導主事)
報告者2:岸本 尚子(京都府立南陽高等学校 教諭)
報告者3:浅岡 正幸(京都大学大学院理学研究科 准教授)
 京都府教育委員会では、理数系分野の人材育成と、数学の楽しさや面白さをより多くの生徒に感じてもらうことを目的に、平成19年度から始めた京都数学コンテストを発展させ、平成21年度から京都大学と連携して『京都数学グランプリ』を開催している。今回は、その2ndステージである「京都数学オリンピック道場」の取組を報告する。
 毎年1月に日本数学オリンピック予選会が開催されるが、本取組はそのための勉強会に位置づけている。数学オリンピックに関心がある中学生・高校生が京都大学に集まり、過去問等を題材に解法を交流したり議論したりしている。ここで扱う題材は、スタッフ(大学教員、高校教員及び大学院生)が協力して、身に付けてほしい資質・能力を視野に入れながら選出している。さらに参加した生徒の主体的・協働的な学びが充実したものとなるよう、スタッフでアイデアを出し合いながら取組を進めている。
 この分科会では、本取組の紹介だけに留まらず、参加者とともに主体的・協働的な学びの推進に向けた意見交流を行いたい。
第3分科会
【英  語】
テーマ:ディベート活動の取り組みを通して培う英語コミュニケーション力と思考力
報告者1:岩崎 美佳(京都市立紫野高等学校 教諭)
報告者2:中川 智皓(大阪府立大学工学研究科 助教)
コーディネーター:太山 陽子(京都市教育委員会指導部学校指導課 指導主事)
 京都市立紫野高等学校では、「未来の国際人の育成」を教育目標の一つとし、実践的英語力の育成に力を入れ、英語ディベートの実践を授業で行ってきた。今回は、ディベート活動が、英語によるコミュニケーション、および論理的思考にいかに有用かを、生徒の活動を紹介しながら報告する。
 大学でも、特に理系分野においてはグローバルな場において英語によるプレゼンテーションやディスカッションを行う場面が一般的である。今回は、大阪府立大学大学院・工学研究科機械工学分野の中川助教を中心としたチームが京都市立紫野高校で行った即興型英語ディベート指導も含めながら、即興型英語ディベートのルールやその有用性、ディベート普及に関する取組等を報告する。
 アクティブ・ラーニングとしての英語ディベート活動の指導と評価及び授業への活用法について、ディベートワークショップも取り入れながら考察したい。
第4分科会
【理  科】
テーマ:未来の科学者を育てるシンクロトロン放射光を使った高校生実習~高大連携の中で生徒の自主性を重視した発表活動~
報告者1:栗木 久(立命館高等学校 教諭)
報告者2:太田 俊明(立命館大学総合科学技術研究機構 SRセンター長・教授)
コーディネーター:田中 博(学校法人立命館一貫教育部 部付部長)
 立命館大学と各附属校、提携校の間では、同一学園の強みを活かし、有意義な高大連携企画を多く行っている。その中でも象徴的な取り組みとして、毎年、びわこ・くさつキャンパスにあるシンクロトロン放射光を使った研究施設SRセンターでの高校生実習がある。2日間にわたるこの実習では、SRの説明(導入)、SR実習(体験)、知識の共有(ディスカッション)、パワーポイントを使った発表(表現)という筋道によって、高校のレベルを超えたテーマに生徒達は果敢に取り組んでいく。そして、参加した生徒の科学に対する意識は高まり、将来の科学研究へ向けての興味・関心・意欲を大きく高める役割も果たす。同時に、高校の学習に対する姿勢も変えている。最先端の研究施設を軸に、大学の協力の下で、高校生の自主性を活かした取り組み(アクティブ・ラーニング)を加え、高校生がどのように成長するのかを伝えたい。

実施報告

 今回は、次期学習指導要領に導入されることが決まり、特に高校の先生方の間で関心が高まっている「アクティブ・ラーニング(以下、AL)」をテーマとして開催したところ、参加者のうち高校関係者の方が4分の3を占めるとともに、全体の参加者数も例年を大きく上回る約300名の方にご参加いただくことができました。
 第1部の「特別講演」では、帝京大学高等教育開発センターの土持先生から、形式的にALを導入するのではなく、事前に十分な基礎知識を身につけてから、短期間、ポイント的にALを組み込むのが効果的であるとともに、その後の省察(ふりかえり)が特に重要であることを示唆いただきました。また、多くのみなさまが課題として挙げられているALの評価については、計量的評価は難しく、質的評価が必要であり、手法としてはラーニング・ポートフォリオが効果的であることも教えていただきました。その他、ご紹介いただいたICEモデルやICE動詞の活用は、今後の高校教育現場でも大いに参考になるものと思われます。

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 「実践事例紹介(高校)」では、京都においてALの先進校である府立嵯峨野高校と市立堀川高校に共同で発表していただきました。当日は単なる成果発表ではなく、同じテーマについて交互に発表し、合間にお互いへの質疑を織り交ぜるなど、発表方法を工夫していただくとともに、これまでの試行錯誤やその中で発見したこと、乗り越えてきた壁等を中心にご紹介いただきました。

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 「実践事例(大学)」では、京都精華大学の筒井先生から、これまでの学習観を転換する重要性と、教員だけでなく学生や社会人と一緒につくる授業の意義や効果について紹介いただきました。
 午後からは、さらに高校現場でのALを掘り下げるため、府立洛東高校と市立日吉ケ丘高校にも登壇いただき、ディスカッションを行いました。様々な学力層における高校現場の具体例を紹介していただいたところ、頷きながら耳を傾ける参加者も多く見受けられました。

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 第2部では、例年と同じく「表現技法」「数学」「英語」「理科」の分科会に分かれ、科目・テーマ別にALの実践事例の共有や活発な意見交換が行われました。
 来年度も国の教育動向を注視しながら、時代の流れに即したテーマを設定して開催する予定ですので、ぜひご参加いただきますようお願いいたします。

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お問い合わせ先

公益財団法人 大学コンソーシアム京都 高大連携教育フォーラム 担当
TEL 075-353-9153 FAX 075-353-9101
〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下るキャンパスプラザ京都内
※窓口受付時間:火~土曜9:00~17:00(年末年始を除く)

事業内容について

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