2022年度

事業概要

高校・大学間の連携・接続教育問題における「国内動向の情報共有と京都における取り組みの情報発信」を目的としてフォーラムを実施しています。

開催概要

第20回高大連携教育フォーラム 【京都高大連携研究協議会発足20年記念】

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急激に変化する社会の中、「持続可能な社会の創り手」となる子どもたちの資質・能力を育むため、中央教育審議会は、2021年1月、「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して」を答申した。答申は、「全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現」に焦点をあてている。高等学校・大学双方が教育の質、多様性や包摂性を高め、誰一人取り残すことのない教育を展開する上で、今、両者の連携・接続には何が求められ、どう考えて実践すべきなのだろうか。
京都高大連携研究協議会は、学校間競争や個別の利害関係を乗り越え、「産・官・学」という京都ならではの人材育成を目指し、2003年5月に発足した。以降、本フォーラムを主軸とした様々な高大連携事業を展開し、2022年度は協議会発足20年目となる。
20回目となる本フォーラムでは、高大連携・接続の歩みを振り返るとともに、「持続可能な社会の創り手」を育てる高大連携教育の実現について、当事者が同じ場で共有し、考える機会とする。

※新型コロナウイルス感染症拡大の状況を受け、京都高大連携研究協議会では感染症拡大防止・予防の取り組みを進めております。今後、感染症拡大防止の観点から、本フォーラムの実施形態の変更や中止の措置を取らせていただく場合がございます。その際は、本HP等でお知らせいたします。何卒ご理解賜りますようお願い申しあげます。

日 程 2022年12月3日(土)
会 場 ハイブリッド開催
キャンパスプラザ京都+オンライン(Zoom利用)
テーマ 2020年代を通じて実現すべき高大連携
―生徒・学生が『持続可能な社会の創り手』となるために―
定員
(先着順)
第1部 【京都高大連携研究協議会発足20年記念】
記念講演1、記念講演2、パネルディスカッション
会場 150名
オンライン 300名
第2部 第1分科会 会場 30名
オンライン 40名
第2分科会 会場 30名
オンライン 40名
第3分科会 会場 30名
オンライン 40名
特別分科会① ※会場のみ 会場 40名
特別分科会② ※12月10日(土)に別途開催・無料 会場 30名
オンライン 40名
参加費 京都府内の高等学校・大学関係者
上記以外の方
※「報告集」を含みます。
1,000円
2,000円
 
主 催 京都高大連携研究協議会(京都府教育委員会/京都市教育委員会/京都府私立中学高等学校連合会/京都商工会議所/公益財団法人 大学コンソーシアム京都)

第20回高大連携教育フォーラムのチラシはこちらからダウンロードできます。

【第1部】10:00~15:00 記念講演1、記念講演2、パネルディスカッション

総合司会
山本 以和子 氏(大学コンソーシアム京都 高大連携推進室員/京都工芸繊維大学 工芸科学部 教授)
開会挨拶
黒坂 光 氏(京都高大連携研究協議会 会長/大学コンソーシアム京都 理事長)
趣旨説明
長谷川 豊 氏(大学コンソーシアム京都 高大連携推進室長/京都府立大学 公共政策学部 准教授)

記念講演1
10:20~11:05
高等学校教育には何が求められているか
~「令和の日本型学校教育」答申の描くもの~
荒瀬 克己 氏(独立行政法人教職員支援機構 理事長)
「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して」(中教審答申、2021年1月)の高校部分は、前年にまとめられた「新しい時代の高等学校教育の在り方ワーキンググループ(審議まとめ)」による。そこには、「生徒を主語にした」高等学校教育の実現が謳われている。「探究」を軸とする新学習指導要領の求めるこれからの高校教育について、答申と審議をまとめ、また、学習指導要領改訂を提言した2016年答申を基に考えたい。
11:05~11:15 休憩
記念講演2
11:15~12:00
トランジション実現のための影響の大きな高校・大学での学びを
理論的、実証的に示す
溝上 慎一 氏(学校法人桐蔭学園 理事長/桐蔭横浜大学 教授)
高校2年生より10年間追跡する『学校と社会をつなぐ調査(通称10年トランジション調査)』(河合塾と共催)の最終報告書がまとめられた。高校生から大学生にかけて、学習やキャリア、資質・能力等の変数を調査して、社会人3年目の参加者に最後影響を及ぼしていた変数は何だったのかを実証的に示す。結局のところ、変化の激しい問題解決型の社会に向けた資質・能力を育てる学校教育とはどのようなものなのかを理論的に論じる。
12:00~13:00 昼休憩
パネル
ディスカッション
13:00~15:00
どうすれば「持続可能な社会の創り手」を育成できるのか
コメンテーター
荒瀬 克己 氏、溝上 慎一 氏
事例報告者
伊藤 恵哉 氏(京都府教育委員会 高校教育課 指導主事)
滝本 順之 氏(京都市教育委員会 学校指導課 指導主事)
酒井 淳平 氏(立命館宇治中学校・高等学校 教諭)
コーディネーター
杉岡 秀紀 氏(大学コンソーシアム京都 高大連携推進室員/
福知山公立大学 地域経営学部 准教授)

【第2部】15:30~17:30 分科会

第1分科会 高大連携を継続・発展させる意義と工夫
~夏期実習「地球環境と海の生態系」を通して~
報告者
本藤 聡仁 氏(京都府立西舞鶴高等学校 理数探究科 教諭)
報告者
鈴木 啓太 氏(京都大学 フィールド科学教育研究センター
助教)
コーディネーター
井上  実 氏(京都府教育委員会 高校教育課 指導主事)
京都府立西舞鶴高等学校理数探究科は2006年の設置以来、京都大学フィールド科学教育研究センターの協力を得て、生徒が地域の環境と生物を調査することを通した探究プログラム(夏期実習「地球環境と海の生態系」)を実施している。その活動報告を行うことで、理科の探究活動を通じて地域に根差した持続可能な社会の創り手を育てることについて協議する。また、高大連携を継続・発展させる意義と工夫についても報告し、協議したい。
第2分科会 高校の探究学習は、キャリア発達にどのように影響しているのか
報告者
古田 悠馬 氏(京都大学大学院 理学研究科 博士後期課程
1年)
報告者
岩間 智哉 氏(京都府立大学 文学部 1年)
報告者
三添 りん 氏(大阪教育大学 教育学部 1年)
コーディネーター
乾  明紀 氏(京都橘大学 経済学部 准教授)
コーディネーター
加藤  健 氏(京都市教育委員会 学校指導課 指導主事)
今年度より実施されている新学習指導要領では、「探究」の語を含む科目が7つ新設された。そのうちのひとつ「総合的な探究の時間」では、課題の発見・解決に関する資質・能力の習得のみならず、卒業後のキャリア形成に向け「自己の在り方生き方」を考える機会となることが期待されている。本分科会では、探究活動がキャリア発達にどのように影響を与えていたかについて、現役の大学生・大学院生の報告をもとに考える。
第3分科会 『大学の学び』を展望する高校での学びと体験
~生徒の主体的・多面的な参加~
報告者
大山口 暁 氏(京都産業大学附属高等学校 探究科主任)
報告者
佐藤 賢一 氏(京都産業大学 生命科学部 教授)
コーディネーター
塩田 明信 氏(京都産業大学附属高等学校 副教頭)
高校からは「変化の激しい時代において、人と人の間に入り、自ら考え、課題を発見し、チームで解決できる力を身につける」ことを目指す学校設定教科目「『人間力』講座」の取り組みを報告する。大学からは、全学共通・初年次教育科目で広く高校等での実践事例もある「ハテナソンセミナー」におけるQFT(米国発の教育メソッド)を用いた学習者主体の問いづくりについて、来歴、ワーク構成やねらい、学習成果を紹介する。
特別分科会①
【高大接続】
※会場のみ
持続可能な社会の創り手の育成につながる高大接続
~国際比較から見える可能性~
報告者
花井  渉 氏(九州大学 人間環境学研究院 教育学部門
准教授)
報告者
細尾 萌子 氏(立命館大学 文学部 准教授)
コーディネーター
山本以和子 氏(京都工芸繊維大学 工芸科学部 教授)
「令和の日本型学校教育」答申(2021)で示された「持続可能な社会の創り手」に向けて、学習者の資質・能力を高校・大学にて育むために今後の高大接続(入試や接続教育等)をどう企図すべきか。視野を拡げて英仏の場合、大学教育の準備性(レディネス)を高校までにいかに育てており、それが大学や社会に実際につながっているのかをみてみる。海外事例との比較から日本の高大接続の特徴に気づき、その理解より今後の高大接続を探る。

2022年12月10日(土)14:30~16:00 ※参加費無料


特別分科会②
【高大社連携
キャリア教育】
高大社連携フューチャーセッション成果報告
~生徒・学生実行委員会によるサードステージを振り返る~
報告者
2022年度高大社連携フューチャーセッション実行委員
コーディネーター
乾  明紀 氏(京都橘大学 経済学部 准教授)
コーディネーター
杉岡 秀紀 氏(福知山公立大学 地域経営学部 准教授)
オブザーバー
滋野 哲秀 氏(元 龍谷大学 文学部 教授)
2020年以降、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、教育現場ではオンライン授業の導入が進められてきた。この先の見えない時代の中で、今年度の高大社連携フューチャーセッションも引き続き次代を担っていく高校生・大学生から構成される実行委員会形式を採用し、オンラインと対面を両方活用しながら当日までの企画づくりを行った。本分科会ではこの高大社連携フューチャーセッションの生徒・学生実行委員会サードステージの成果を報告する。
※「高大社連携フューチャーセッション」とは、高校生・大学生のキャリア発達を目的とし、世代や学校の違いを超えて、未来志向で対話・交流する高大社連携キャリア教育プログラムです。

お申込み

申込受付は終了いたしました。
参加に関するお問い合わせは、高大連携事業担当
(Email:kodai@consortium.or.jp/TEL:075-353-9153)までご連絡ください。

ステップ1 WEBからのお申込み

会場またはオンラインのどちらかご希望の参加方法を選択のうえ、以下の申込みボタンからメールアドレスをご登録ください。

ステップ2 申込完了メールの受信

登録したメールアドレスに送信される「参加申込みフォーム」URLにアクセスし、画面の案内にしたがってご入力ください。入力完了後、「申込完了メール」を受信してください。

ステップ3 参加費のお支払い

郵送される払込票(請求書)にて、2022年11月18日(金)までにコンビニエンスストアで参加費をお支払いください。
※原則、領収証の発行は行っておりません。領収証が必要な場合は、下記までお問い合わせください。

ステップ4 「参加に関するお知らせ」メールの受信

11月下旬に、登録したメールアドレスに送信される「参加に関するお知らせ」を受信のうえ、当日の参加方法や注意事項をご確認ください。
会場参加の方には、受付時に必要な「参加証QRコード」を送付いたします。
オンライン参加の方には、Zoomへの参加URL等をお知らせいたします。

ステップ5 来場またはZoomから参加(当日)

フォーラム当日は、各参加方法にしたがってご参加ください。
会場参加の方は、必ず「参加証QRコード」を持参のうえ、受付でご提示ください。また、新型コロナウイルス感染症拡大防止・予防にご協力ください。
オンライン参加の方は、メール「参加に関するお知らせ」に記載された申込みプログラムの参加URL等からアクセスして、Zoomにご参加ください。

【注意事項(必ずご確認ください)】
①事前申込制とします。当日の参加受付は行っておりませんので、あらかじめご了承ください。
②新型コロナウイルス感染症拡大により、オンライン開催のみに変更する場合がございます。あらかじめご了承ください。
③会場の定員を超えた場合は、オンラインでの参加をお願いする場合がございます。
④「申込み完了メール」「参加に関するお知らせ」のメールが届かない場合は、ご面倒ですが、下記までお問い合わせください。
⑤お支払いただいた参加費は、いかなる理由があっても返金には応じられません。あらかじめご了承ください。
⑥開催当日の参加方法および参加分科会の変更には対応いたしかねます。
⑦受信したメールを申込者以外の他者へ転送・転載することは固くお断りいたします。
⑧代理参加を除き、申込者以外の参加については、後日、参加費を請求いたします。

申込期間:2022年10月7日(金)9:00~11月4日(金)17:00

申し込み申し込み

※お使いのブラウザのcookieを「有効」に設定していない場合、お申込みできない場合があります。

【会場参加をご希望の方へ】

本フォーラムは、新型コロナウイルス感染症拡大防止・予防の取り組みを実施したうえで開催いたします。
会場参加をご希望の皆さまにおかれましても、ご理解・ご協力いただきますようお願いいたします。
詳細は下記URLよりご確認いただき、ご参加ください。
https://www.consortium.or.jp/kodai/40815

なお、各会場は満席となる可能性がございます。あらかじめご了承ください。

実施報告

▶ 第20回高大連携教育フォーラム 報告集【詳しくはこちらから】

 今年度は主催の京都高大連携研究協議会が発足20年を迎えたことから、「2020年代を通じて実現すべき高大連携―生徒・学生が『持続可能な社会の創り手』となるために―」を全体テーマに開催しました。新型コロナウイルス感染の影響が続く中、初めて会場とオンラインでのハイブリッド形式での開催となりましたが、全国から会場87名、オンライン68名の計155名の方々に参加いただきました。
 第1部は当協議会発足20年記念として、独立行政法人教職員支援機構 理事長の荒瀬 克己先生に「高等学校教育には何が求められているか~『令和の日本型学校教育』答申の描くもの~」、学校法人桐蔭学園 理事長/桐蔭横浜大学 教授の溝上 慎一先生に「トランジション実現のための影響の大きな高校・大学での学びを理論的、実証的に示す」というテーマでそれぞれご講演いただきました。
 パネルディスカッションでは、京都府教育委員会 高校教育課 指導主事の伊藤 恵哉先生、京都市教育委員会 学校指導課 指導主事の滝本 順之先生、立命館宇治中学校・高等学校 教諭の酒井 淳平先生に、それぞれの立場から高校現場での取り組みについて事例を報告いただいた後、「どうすれば『持続可能な社会の創り手』を育成できるのか」をテーマに、事例報告者3名とコメンテーターの荒瀬先生、溝上先生を交えて議論を深めていただきました。

第20回高大連携教育フォーラム 実施報告画像
第20回高大連携教育フォーラム 実施報告画像
第20回高大連携教育フォーラム 実施報告画像
第20回高大連携教育フォーラム 実施報告画像

 第2部の分科会では、特別分科会①「高大接続」を含む4つの分科会に分かれ、全体テーマを意識し設定された各分科会テーマ別に取組事例等の共有や報告がなされ、活発な意見交換が行われました。

 また、12月10日(土)には、特別分科会②「高大社連携キャリア教育」を実施し、当協議会キャリア教育プログラムの「高大社連携フューチャーセッション」の企画・運営を担った京都府内の高校生・大学生実行委員の成果を報告する場として、パネルディスカッション形式で開催しました。参加者に高校生・大学生の生の声を届けることで、教育活動に生かすことができる機会となりました。

お問い合わせ先

京都高大連携研究協議会
(公益財団法人 大学コンソーシアム京都 教育開発事業部 高大連携事業担当)
TEL 075-353-9153 FAX 075-353-9101
〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下るキャンパスプラザ京都内
※窓口受付時間:火~土曜9:00~17:00(年末年始を除く)

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